活動報告

【活動報告 5月17日 ハンセン病元患者療養施設を訪ねて】

2016年5月17日

5月17日は、午前中は、
民進党地方自治体議員フォーラム研修会で
「下流老人」をテーマとした講演を聞きました。

image

正直に言えば、
明日は我が身とも言えるような内容だ。

image

講演者のNPO法人ほっとプラス代表理事
藤田孝典さんは、
だからこそ、高齢者の社会保障を説く。
人々の不安応えることこそ
野党の使命であると。
藤田さんの指摘するわが国における
住宅政策の欠如には共感する。
image

しかし、だからと言って、
私は、今、高齢者の課題よりも、
子ども・若者を重視するという視点を捨てたくない。
地域からの相談でも、
実は、ひきこもりやニートとされる30代40代のお子さんの課題について
相談されるケースも多い。
いわゆる「福祉」の対象となる前に
命のこと、生きること、創造性や自己効力感など
生きる力を育むしくみを、
未来への投資として「子ども政策」に使っていきたいと
改めて強く認識したところだ。

image

そして、東京から再び新幹線に乗り
青森に向かった。
実は、今回の最も主要な目的であったのが、
ハンセン病元患者の皆さんが暮らされている
松丘保養園の訪問であった。

image

まったく手前勝手な理由であるが、
政治の現場にいるものとして、
勉強会や資料を読むだけではなく、
実際に元患者のみなさんが暮らしているところで
直接お話を聞くことが「責務」と考えたのが1つだ。

image
加えて、私の中でのつながりでしかないのだが、
5月末からドイツに
道議会として派遣され視察に行くことが決まり
私としては、アウシュビッツもあわせて
しっかり見てきたかったのだが、
かなわなかったため、
どうしても、ドイツに行く前に
せめて、最大の政治の立法の誤りの犠牲者である
ハンセン病元患者のみなさんにお会いして
お話を聞きたかったのだ。
image
2時間くらいのお話であったが、
「らい予防法」というものが、いかに、非科学的で非人道的で、
その当事者だけではなく、今なお、親族関係にある人にも
偏見や差別に基づく影響を及ぼしているかを
その苦しさの100万分の1もわかりきることはできないが、
言葉にならないみなさんの思いを現場に足を運ぶことで
少しでも実感できたことに、感謝します。
image

午前中に聞いた「下流老人」と表現される高齢者の実態が
ハンセン病元患者のみなさんが「表」「外」と表現する地域社会において
顕著になりつつあるなかで、
決して本質的ではないし、比較の物差しにもならないが、
全く血縁でもない人たちが
家族のように支え合う姿も、
そうせざるをえなかったからではあり、
政治の現場にいる者として、そんなことではいけないのだが、
ほんの少しの唯一の救いに思えた。
image
北海道には当時525名のハンセン病患者が確認されて
325名が隔離政策で施設に送られ
青森にある松丘保養園には、14名のみなさんが暮らしている。
いわゆる「正義」をふりかざした運動によって、
心が乱される思いもあるという当事者のみなさんの思いも
しっかり認識しながら、
政治の現場にいる私としては、
より、正しいことをしようと意気込むよりも
せめて、自分が間違ったことをしないよう
そのことを振り返る場として、
ハンセン病患者当事者のみなさんにお会いする機会を
定期的に持とうと決意し、
松丘保養園を後にしてきたところだ。

青森のりんごや、手作りの漬物を、
まるで実家に帰ったように
もたせていただいた元患者のみなさんに心から感謝し、
明日からの政治活動につなげることで
ご恩返しをしたい。

最後まで、読んでくださってありがとうございます。
応援してくださる方は、是非、下のボタンを
よろしくお願いします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 follow us in feedly

このページの最上部へページの最上部へ