【活動報告】中頓別町② 2月10日 ライドシェア、 認定こども園、銭湯の再生(黄金湯&コミレスかふぇトントン)


実は、今回の旅のきっかけは
①でもお伝えしたように
黄金湯の銭湯再生でしたが、
もう1つは、
ライドシェアです。

中頓別町で昨年の8月からスタートしている
ライドシェア実証実験について
お話を聞くことでした。
車を呼びたい方は
①スマホアプリ(Uber)から呼ぶ
②役場の配車(代行)受付専用ダイヤルに依頼する
の2つの方法があります。

さっそく
中頓別町2日目(10日)のスタートは
このライドシェアの仕組みを活用して
(役場が代理で依頼してくれました)
町内で16人いる登録ドライバーのうち
長谷川克弘さんの車で
ピンネシリ温泉から役場まで
樹氷キラキラ輝く冬の道を
楽しくお話しながら向かいました。
後でわかったのですが、
長谷川さんは建設会社役員で
町議会議員でもありました。

現在登録しているドライバーさんは、
6月からスマホの操作や
安全運転のためのヒヤリハットマップの作成など
今年の1月末現在、
計14回の会議、講習に参加し、
その参加に対して日当が支払われますが、
現行法制度上、
ガソリン代も含めて
いわゆる運転業務に関しては、
無償となっています。

高齢ドライバーの方が
この制度ができたことにより
運転免許を安心して返納したいという声や
通院だけではなく買い物など
外出促進につながる傾向が見られるそうです。
中頓別町内には、
タクシー会社や介護タクシーの事業者がいますが、
合意形成ができているとのこと。
むしろ、町外の業界団体などから
ライドシェア導入についての危惧の声が
役場に届いているようです。

私も、中頓別町滞在の間、
使用してみました。
人口の多い都会ではなく、
小さなエリアだと
顔の見える安心感もある反面、
逆に、無償だと頻繁に利用しづらいという
町の方の声も
わかるような気がしました。
さらに、Uberのシステムは、
airbnbと同様に、
運転手も評価されますが、
お客様も評価されるしくみになっています。
この情報共有、公開による
信用保障のしくみを上回る仕事の質や
評価のしくみが、
既存の業界には求められるのかもしれません。

人口減少、限界集落などを憂える声が
多くなっていますが、交流人口の増大には
「移動手段の確保」が
私は大きな課題だと思っています。
それをこれまでのような税による
赤字補填というスキームで継続することは
限界に来ているという問題意識は、
私自身、雨竜町に在住していた十数年前から
すでに、感じていました。

市場原理のマイナス面が強調される
いわゆる規制緩和、競争原理だけではなく
ライドシェアの導入の議論を契機に
広域分散型の観光立国北海道として
「運転手」をはじめ、
「ガイド」などの職に対する価値を創造する
取り組みも求められます。
何のために、誰のために仕事をするのか
プロフェッショナルとは何か、
業界自らもそれを問い直す
評価の仕組みが求められるのではないでしょうか。

ライドシェアの導入は、
これからの北海道、とくに小さな自治体の
持続可能な地域経営を考えたとき
その燃料を持続可能な地域で入手できる
再生可能なものに変えていくことと合わせて
私は避けて通れないと実感して帰って来ました。
中頓別町や
お隣の天塩町でも、ライドシェアの実験が
違った枠組みですが、はじまったと聞いています。
小さな自治体の挑戦を見守りながら
応援したいと思います。

さて、 これからの
地域経営に重要なのがこども政策です。
中頓別町立認定こども園を見学しました。

私は、今、森のようちえんをはじめとする
自然体験や地域資源を活かした
北海道モデルの保育や幼児教育のあり方を
長野県や鳥取県にならって
制度化、社会化したいと取り組んでいますが、

こちらでは、すでに、
遠藤園長を先頭に
子どもたちの外遊びや
自然体験、畑づくりなど
日常的にされていることに感動しました。


北海道の幼児教育や保育の
こうした現場の取り組みにもっと
光が当たるようにしたいものです。

さて、いよいよ黄金湯さんに到着です。

まずは、黄金湯さんに併設された
コミュかふぇトントンで
地域おこし協力隊の3名の皆さんと懇談。
観光などの分野を中心に
中頓別町としては
さらに協力隊の募集もされているそうですよ!

入れ替わり立ち替わりで
老若男女、いろいろな人たちが
訪れるコミュかふぇトントン。
名寄私立大学の実習生の皆さんや
まちづくり協議会の方たちが訪れます。

「忙しすぎる」とふと洩らしながら
渡辺さんは
中頓別町まちづくり協議会のメンバーとして
中頓別町の農産物を使った昔ながらのレシピを
まとめようという活動にも
参加しています。

私もお相伴にあずかりました。

これは、中頓別町の地元の方は、
流し団子と言っているそうです。
遠軽では、たしか、違う呼び名でしたよね。

さて、千客万来で忙しいなか
全て薪で焚いているボイラーも見せていただきました。

さらに、銭湯からは車で数分離れたところにある
薪の集積所も見せていただきました。
たぶん、3年分はあるそうです。
量もさることながら、1つ1つの薪が、
きちんと手入れされ、小分けに整理されて積まれて、
町民ボランティアの皆さんの心を感じます。
渡辺さんの銭湯のための薪の貯蔵庫になる前は
空き倉庫になっていたそうで、
久しぶりにここで木の匂いを嗅いだと、
嬉しそうに語った年配の方もいたそうです。

この後に銭湯にも入りましたが、
この皆さんが集めてくれた薪を
自ら渡辺さんの手で焚べて
沸かしているお湯は格別に
あたたかい気がしました。

また、番台となっている場所に立ち、
ご近所のいわゆる認知症とおぼしき方の
見守り的な対応も含めて
常連さんたちと
言葉を交わす渡辺さんの姿にも感銘。
銭湯やカフェを通して、
他人でありながら地域の人たちの
人生に関わっています。

今回、お話を聞いていて面白かったのは
渡辺さんの持っている
自ら不可能を可能に変えるエネルギーには
海外青年協力隊の2年間の経験も
大きく土台になっているようですし、
そのご縁が今もつながっていること。

地域事情などから
料金も400円に据え置くなど
厳しい経営状況だと思います。
もし、地域おこし協力隊などの枠組みを使って
保健、医療、福祉などの専門職の人たちが、
この黄金湯さんという場で
渡辺さんの活動に学びながら
プロフェッショナルとは何か、問い直しながら
働くことができればいいのになと
感じたところです。


私たちは
目先の豊かさ、便利さ、効率化などに
心を奪われ、銭湯のような
もともとあった「社会装置」を
壊してきました。
今、意識的にそうした「場」
あるいは「小さな経済」を
デザインしていくときであるし、
そういう人材が地域に必須だと感じた1日でした。

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