【活動報告】平成30年8月22日 阿寒摩周地域のアイヌ文化振興と環境保全


本日は斜里町からこんばんは。
昨日8月21日から環境生活委員会の視察で、阿寒に来ていました。

1日目は、阿寒摩周国立公園地域のアイヌ文化振興について、
地域の自治体や、関係団体の皆さんと意見交換させていただきました。
今、国立公園満喫プロジェクトや、民族共生象徴空間との連動などで、
大きく変化しようとしているこの地域の状況についてヒヤリングできました。

アイヌ文化振興において、白老がアカデミックであるとすると、
阿寒はエンターテイメントである。
白老の民族共生象徴空間だけではアイヌ文化の発信を完結することなく、
北海道全体での観光地としての国際競争力を強化するために、
民間主体の取り組みであるユーカラ街道についても
支援の必要があるとのお話が、釧路市長や関係団体からあった。

また、アイヌ文化をどのように新しく表現していくのか
ガイド人材の育成が重要であるとのお話もあった。
弟子屈、摩周地域からも、
アイヌ文化伝承の担い手不足などが共通の課題として出された。

また、現在の阿寒湖周辺地域の観光振興の土台に、
前田一歩園財団の自然保護やアイヌ文化振興への強い貢献がある。
土地や温泉の権利を所有し、その収益を森林の整備にあててきた。
一夜明けて今日は、ここも前田一歩園財団が所有する
約3ヘクタールの旧阿寒ビューホテル跡地を駐車場などに活用する
(仮称)フォレストガーデン整備事業について、
現場を見ながら説明を受けた。

平成27年度から釧路市では独自に入湯税の
超過課税分(100円/1人/1泊)を阿寒湖温泉地区の
国際観光地化をめざすまちづくりの財源とする制度を
独自に導入している。

この事業によって、フォレストガーデン整備事業の他に、
無料循環バス運行や、まちなか景観支援として
アイヌコタンなどの店舗の再生などが実施されている。
導入にあたり、宿泊客にアンケートなども行なったが、
7割が導入に賛同であったそうだ。

また、先ほど触れた前田一歩園財団のみならず、
近年は、鶴雅リゾートなどでも、ギャラリーや中庭に
地元アーティストの作品を積極的に飾るなどの応援をしてきたことが、
今、阿寒地域の魅力づくりに貢献している。

アイヌコタンを散策し、新設されたシアターイコロにて、
アイヌ古式舞踊を見せていただいた。
撮影禁止であったが多言語対応のスクリーンなどが設備されていた。

阿寒町での最後に阿寒湖畔エコミュージアムセンターを訪れ、
阿寒湖のカルデラや、絶滅危惧種のマリモの特殊性や
現在自然遺産の登録申請の準備をしているとのこと。
ここにおいても、ガイド人材の育成の必要性が強調された。

整備された遊歩道や、面白いわかりやすい展示や
素敵なガイドさんもいるので、是非、訪れてほしい。

白老、平取、そして阿寒と、
アイヌ文化の特徴やめざす未来は、
地域それぞれに違いがある。
阿寒でめざす方向性は、アマチュアリズムからの脱却であった。
生活に根ざした、さまざまな儀式や風習を
どう世界に発信するエンターテイメントとして、
どう生業として成り立たせるのかがこれからの課題である。

私としては、それに加えて、
アイヌ文化の精神性とされる自然との共生などが、
国立公園内であるこの地域のまちづくりや地域経営の方向性の中に
当たり前に表現されてこそ、
エンターテイメントがほんものになると思うのだ。

例えば、国立公園満喫プロジェクトとして、
環境省が大きくかかわる阿寒・摩周地域だからこそ
ヨーロッパなどで注目されている環境に配慮した
ビオホテルなどの推進のための施策が打てないのか、
毎年おじゃましているてしかが観光塾の学びのなかでも、
放置されている空き物件を見ながら考えていたところだ。

国立公園内をはじめとして、北海道における
高い環境規制とそれに応える宿泊事業者への支援や優遇策など
環境政策がリードする地域振興策が実現できたら幸いである。

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