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誰かの支えに~百合の香りの中で

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最近の日記は思い出話ばかりで、いささか恐縮だ。
今、我が家には中田花園さんで買ってきた百合の花が咲き誇っている。
思い出すのが、昔、お花農家で働かせてもらったこと。
実は、農家のアルバイトではじめて見つかったのが、隣町のお花農家さんだった。道庁を退職してしばらくして、先日の日記で紹介したような空き農家に移住し た当初は、農家のアルバイト、いわゆる出面の仕事などがすぐ見つかると思っていた。しかし、地域のみなさんは当然だが、どこの馬の骨ともわからない私を簡 単に雇ってくれるところはなかった。当時の職業安定所に通い、ビジネスホテルの配膳業務という求人があり、行ってみると、そこは、ビジネスホテルの1階に あるスナック。迷ったが、当時は、ファーストフード店にも、採用を断られたり、現金収入がなかったので、そこで働くことにした。
条件は、3つ。眼鏡をはずすこと、スカートをはくこと、口紅くらいはつけることの3つだった。自家用車で通っていたし、お酒も飲まず、ただただ話を聞くだけの最低なホステスさんだったと思うが、約3ヶ月は、そこで仕事をした。

そこで、一番有難かったのは、そのスナックのバイトの1日目に、農家ので面の仕事が見つかったことだ。それが、隣町のお花農家だった。
人生は不思議だ。あれほど、農家の仕事がしてみたくて、まったく見つからず、やむにやまれず、働き出したところで、その初日に、農家の出面の仕事が見つかる。

その日から、朝早くお花農家に行き、17:00まで仕事をして、そのまちの公共温泉で着替えて、そのままスナックで0:00まで働くという、私の毎日がは じまった。実は、これも後でわかることだが、お昼つきで、破格の待遇で、ほんとうに申し訳ない働き方だった。最初はまったく気がつかず、そこのお母さんの ご好意に甘えていたことだけは、今でも恥ずかしく悔やまれる。

そして、そこで、一番、驚いたことが、切り花の仕分けだ。S・M・L・2Lと、まるで、工業製品のように、用意された箱に合わせてお花の枝ぶりなどで仕分 けていく。綺麗だと愛でる間もなく、選別されるのだ。当たり前と言われればそれまでだが、当時の常識知らずの私にとっては、生け花など含めて、飾ることし か知らなかったお花が、そのように扱われることが軽い衝撃だった。

後に、ミニトマトやかぼちゃ、田植えのお手伝いもするようになり、より目の当たりにするのだが、現代農業というのは、都会でイメージするような牧歌的なも のではなく、ある意味、流通や機械の都合で動く工場労働者と同じなのだ。だからこそ、日常的な、現実の農業とまったく異なるプログラムが、都会から来る人 たちのために用意され、「農業っていいですね」なんて、都会の人に行ってもらえるような農作業体験は、体験ではなくて、接待なのだと、違和感を持ったこと が、雨竜時代の活動の1つの結果につながった。農作業ボランティアを募集して、田植えのお手伝いをするボランティアのコーディネートを政治の現場に出るま で、ささやかではあるが、させていただいた。

今、こうして、格別に大きな丹精込めた百合の花の香りに包まれながら、人生の不思議を思う。

 この記事の投稿者

広田まゆみ

北海道の自立と未来のための志事人、広田まゆみです。
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。

札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。

約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。

だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。

プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。

他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。

ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。
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