【道議会産業用大麻海外調査団 視察報告② グリーンハウスとヘンプ博物館】
5月29日 日曜日です。
本日の主な視察先は、
オランダのグリーンハウスの集積地の1つ、
ウエストランドのバラ農家の視察と
アムステルダムのヘンプ博物館でした。
まず、午前中は、2500ヘクタールにわたる
グリーンハウスが集中しているウエストランドへ。
(オランダ全体では、9500ヘクタール )
70年前 レンガとガラスを活用した温室での
ブドウ栽培からスタートした地域です。
説明してくださったのは、
Westland toerisme社のAad Verduijin さん。
グリーンハウスに関する、基盤設備、建築設計、
ITによる栽培管理、潅水設備など全ての技術の専門家も多く
その人たちが、常に、スポーツで言えば、
トップアスリートのように、
最高のグリーンハウスを求めて
日々、努力している地域でもあり、
そうでなければ生きられないのだというお話が
非常に印象的でした。
いわゆる地域の旅行ガイドのAadさんも、
60代ですが、週2日から3日は
栽培に必要な二酸化炭素の管理のシステムを
販売する仕事をしているそうです。
栽培には、水、光、栄養、湿度、二酸化炭素の
5つの要素が必要で
すべてセンサーなどによるコンピュータ管理で
調整がされています。
しかも人生の大きな仕事として
アフリカにオランダの技術を伝える仕事も
約20年に渡り続けており、
そこから大きな学びを得ているとのお話にも
感銘しました。
オランダ人は、仕事だけではなく
そうした活動や団体に所属する活動的な方が
多いようです。
ちなみに、こうしたグリーンハウスの設備投資には
日本における補助金のようなものは一切なく
唯一、グリーンハウスで自家発電した
余った電力を買取してもらえることで、
野菜の価格が下がった時でも
実質の所得保障になっている印象を受けました。
こちらのグリーンハウスの発電能力は
2.7メガワットですが、
そのうちの3分の2を電照栽培に使い、
残りは地域に売電しているそうです。
さらに、地中の熱を利用してできる
お湯も、もし、余れば
近隣の農家に売ることができるそうです。
この会社は、
4haに10万本のバラを栽培していますが
8人のフルタイムの社員と
派遣会社からくる契約社員が25名です。
多くがポーランド人だそうです。
バラは、365日休みなく出荷が1日に2回行われ
土日に働くオランダ人がほぼいないので
こうした人材が重要だと話していました。
お花の出荷も選別、包装もほぼ
機械化されていました。
さて、ランチに向かいますが、
予期せぬ学びがありました。
元々は、ぶどう栽培のハウスだったところが、
レストランになっています。
メニューは、オランダの典型的なコロッケをはさんだ
サンドイッチなどを食べられるところでしたが、
なんと、サイクリングロードのすぐ傍にあり、
次々と自転車を楽しむサークルなのか、
お揃いのウエアを着たチームが休憩に訪れます。
このランチの後、アムステルダムに向かいますが、
そこでも、視察団一同、自転車の多さと、
せまい国土であっても、
自転車道の整備されている状態を共有できたことは、
今後につなげるものにしたいですね。
さて、いよいよ
ヘンプ博物館です。
祭事用、医療用、産業用など
古来、世界各地で活用されてきた歴史や、
その有用性などが展示、説明されていました。
そして、日本で禁止されている
大麻の種子も販売をされていました。
また、THCを含まないものは、
5株までは、個人で栽培も認められているそうで
博物館のお隣のお店では、
苗まで売っていたのにも驚きました。
日本における現在の大麻取締法も
THCなどの成分の有無など科学的知見に基づいた
見直しが必要であり、段階的であれば
十分可能であると、改めて確信したところです。
明日は、いよいよ産業用大麻の利活用の現場である
Hemp Flax 社を訪問し、
ヘンプ栽培の圃場も見学します。
その後、農業機械の会社を視察予定です。
明日も可能なかぎり
みなさんに情報共有します。
長文になりましたが、
最後まで読んでくださって
ありがとうございます。
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この記事の投稿者
広田まゆみ
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。
札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。
約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。
だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。
プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。
他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。
ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。