活動報告
【活動報告 6月7日 アルベルゴ・ディフーゾ学習会~イタリア発の地域まるごとホテル】
2016年6月8日
6月7日は、水産林務常任委員会に出席。
漁港に関する条例素案の報告などを受けました。
委員会終了後、
元イタリア大使館で勤務されていた
国交省の山崎雅生さんをお招きして
「アルベルゴ・ディフーゾ」について
道議会での公開勉強会を開催しました。
参加者は、道庁で「民泊」関連部局のみなさん。
(※今回、私のミスで農政部の方はいなかったのですが…)
「民泊」に関心ある市民のみなさん。
それに少ないですが議員が集い、
イタリアでの
アルベルゴ・ディフーゾの法的位置づけや
いわゆるair bnbとの違いや
地域活性化に資する事例などについて
学びました。
アルベルゴディフーゾと
他の一般のホテルとの違いは、
端的に言うと、通常のホテルや温泉が、
受付、食事、お買い物なども
すべて囲い込む垂直型であるのに対し、
アルベルゴディフーゾは
受付やレストランなどを地域に分散させた
水平型のホテルである。
地域の空き家を活用するが、
イタリアでは、
ホテルの1類型としてとらえられており
民泊とは異なる。
例えば、
イタリアのアルベルゴディフーゾは、
・ベッドメーキングのような客室サービスがあること
・レセプションの設置がされていること
・ホールの設置(既存施設の併用可)
・レストランの設置(既存施設との提携可)
などが要件となる。
さらにイタリアでは、
2001年に憲法改正によって
観光施策は州の事務として位置づけられて
紆余曲折はあったが、
ホテルの類型やレーティング(ランクづけ)は
州が独自に定めている。
したがって、アルベルゴ・ディフーゾの要件として
週によっては、
出す料理の素材の何割かを
地元素材にすることを要件としているところもある。
ちなみに、日本ではグリーンツーリズムとして、
修学旅行の受け入れなどのイメージが強いが、
イタリアのアグリツーリズモは、
大人がゆったり楽しむ
地域で最高級の宿泊施設が
アグリツーリズモであったりする。
アグリツーリズモの場合は
州によっては、地元素材の9割の使用を
条件としている事例もある。
アルベルゴディフーゾにおいては、
少しゆるやかであるが、
少なくとも地元素材の3割程度の使用が
求められているようだ。
現在、アルベルゴディフーゾの生みの親である
ジャンカルロダッラーラ教授が主催する
協会の公認するアルベルゴディフーゾは
ヨーロッパを中心に84ヵ所あり、
現在も増加中であるそうだ。
この協会の公認のルールは、
・既存の施設の最大活用
・地域が一体となって取り組んでいる
この2点で、
協会が現場でヒヤリングした結果に基づいて
決められるそうだ。
私としては、
安上がりの通過型の観光から脱却するためにも、
従来の低価格競争を生む規制緩和ではなく、
北海道の新たな付加価値を生む規制緩和のモデルとしても
アルベルゴディフーゾ
地域まるごとの分散水平型のホテルの仕組みを
北海道の空き家対策や
仕事おこしや、雇用おこしや
地元産品の活用などの地域再生につなげたいと考えている。
できない理由を探すのではなく
できる方法を考えること。
そして、従来のビジネスモデルや
ライフスタイルを前提に施策を考えるのではなく
新しいモデルを提示していくような仕事を
北海道庁の役割として期待したい。
この「民泊」については
引き続き取り組んでいくテーマなので
また、ご報告します。
最後まで読んでくださって
ありがとうございます。
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