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誰かの支えに~「あなたの子どもには自然が足りない」

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今年のお盆は、父の体調が悪く、月末に再び入院予定のため、函館にある墓参りにも行けなかった。今日、やっと数時間ではあるが、父母の顔を見に、せめて、 仏壇に手をあわせようと、両親のもとに出かけた。それは、よい時間だったのだが、意気消沈したのが、久しぶりに見たテレビ番組。
私が最も嫌いなことだが、人を、左か右かと、大きく類型化して括るとすれば、私は間違いなく左なのだろうが、最近、国家・国益、家族、外国人などをキー ワードに、私にとっては居心地が悪く感じる発言を良く耳にすることが多くなった。相手がそれを聞いた時にどう感じるかという想像性の欠如や、知識や情報は 詳しいのだが、例えば、性別や人種や、その人の属性で、個々の多様な差異や現実を無視して、ばっさりと切ってしまう論評など、テレビという公共の電波でさ え、それが今まで以上に、公然と許されるようになっている現実を改めて認識した。そもそも、世の中はそんな単純なものではないし、決してレッテル貼りの批 判などでは、一括りにできない多様な力を持っていることを、いくつかの小さな実践が物語っていると、私は、確信している。
毎日、可能な限り、お一人でも多くの人に直接、私自身の活動報告をお届けしたいと地域をまわっているが、圧倒的にシャワーのようにこうしたテレビを受動的に見ているみなさんに対して、私自身の活動は、あまりにも、小さく拙く自信を失いかけるほどだ。
だから、もし、私が対峙するとすれば、左対右の図式のなかでもなく、現政権でもなく、今、子どもたちをはじめとして、私たちのなかの想像性と同時にリアリティーの欠如である。
それは、自分の目に見えないものに対する創造性の欠如であったり、「生命」というものへのリアリティーの欠如、自分自身が選択と決定の主体であり、私たち の日々の思考と選択と決定の結果が、今の現実を作り出しているというリアリティの欠如である。リアリティーを実感と置き換えてもいいかもしれない。
例えば、国家を、国益を語り、軍事的な知識も豊富であるが、地域で親や家族以外の大人とは、ほとんど会話をしたことがないというような地域コミュニティ、地域社会との欠如。
北極のシロクマや熱帯雨林の被害は知っていても、自分の近所の公園や自然との日常的なふれあいの欠如。
自分自身の反省も含めてであるが、そうした、いわば、ふわふわとしたなかで、平和や環境が語られていくことへの居心地の悪さ。
では、この居心地の悪さ、言い換えれば、未来への危機的状況をどう改善するのか。
唐突な気がする方もいると思うが、私は、子どもたちの遊び環境をどう保障するかが重要であると考えている。
写真で紹介したのは、絶版になっていて、Amazonなどでも、中古のプレミア価格ではないと手に入らない状況になっている「あなたの子どもには自然が足 りない」だ。私は、幸いにも、自然体験教育の実践かの方から先日お借りすることができた。欧米の事例が中心ではあるが、たくさんの専門家や子ども、親から のヒヤリング、先人からの知恵に基づいて、「自然欠損障害」という言葉もなかに見受けられるが、子どもたちに、創造性を発揮するために必要な「健全な退 屈」を促すために、いかに、今、エレクトロニクスから切り離す時間を、大人が、意識的に確保する必要があるのかが繰り返し説かれている。なぜなら、子ども たちから自然を取り上げてきたのは、私たちが大人がつくってきた都市計画であり、法制度であり、治安の悪化(報道のあり方も含めてだが)であるからだ。
この本のなかでは、まず、大人自らが、自然と親しむ時間をつくりだす努力の必要性も指摘されている。時間に使われない、時間を使うことができる力もまた、私たち大人に求められているようだ。
子どもたち、若い人たちのことを嘆いたり、非難したり、命の大切さや道徳を諭したりする前に、まず、私たち大人が暮らし方を改めなければならないのではないかと思う。
久しぶりに実家で見たテレビが、そんな思いをより強くさせた。子どもたちの未来を支えるために、できることから一つづつ変えていこう!

 この記事の投稿者

広田まゆみ

北海道の自立と未来のための志事人、広田まゆみです。
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。

札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。

約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。

だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。

プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。

他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。

ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。
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