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ケアとサポートの違い~なぜか思い出話が続きますが…

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私の社会人のスタートは道庁職員からスタートした。
生活保護のケースワーカーなどを経て
労働組合活動のなかで
アサーティブネストレーニング(積極的自己主張トレーニング)や
ピアカウンセリングなどに出会い、
また、異業種交流のネットワークのなかで、
はじめて、多様な生き方、多様な生業というものに出会って行く。
そして、阪神淡路大震災以降、脚光を浴びつつあった
NPOという概念に出会って行く。
そこで、私は道庁を退職するという道を選んで行くのだが、
その話はまた後日…。

さて、その頃のさまざまな学びのなかで今も私のなかに
鮮烈に残っている1つは、
NPO法人シーズの松原事務局長のマネジメントをテーマにした講演だ。
そのなかで、ケアとサポートの違いを言語化して説明してくれたのが
印象に残っている。
ケアとは、基本的には寄り添いお世話すること。
例えば、赤ちゃんや、ほんとうに生きるために助けを必要な人へのケアは必要だ。自らの生命を危機に陥れる危険がある人を拘束することなども含めてケアは大切であると。
しかし、ともすれば、ケアと言いつつ、相手の問題に共感して、巻き込まれて、いっしょにたいへんだ、たいへんだと、ぐるぐるまわっていることはないだろうか。
それはほんとうにケアとすら言えないし、サポートでは、もちろんないという問題提起があった。
サポートとは、相手が何をしたいのか定まった段階で
必要な道具を提案することだと説明があったと思う。
相手が何か作りたいなら、例えば、トンカチがいいのか、カナヅチがいいのか、ノコギリがいいのか、それを具体的に示して選択してもらうことがサポートであると。

私も、今、人をサポートすることが仕事だ。
相手の状況に応じて、今、ケアの段階か、サポートの段階か
見極める必要がある。
同時に、私も人間だから、もちろん、相手の感情に巻き込まれることはあるが、その時は、ほんとうは相手の気持ちに寄り添っているのではなく、
過去に自分が体験してきて消化しきれない感情に振り回されているだけにすぎない場合が多いということを、常に客観的に見るようにしたいと思っている。
多くの場合は、人の為と書いて「偽」と書くと言われるように
ほとんどが、自分の為なのではないだろうか?
それは時として、さまざまな活動のために大きなエネルギーになるので
全否定はしないが、いわゆるサポート、支援する側は、そのことを冷静に見ている必要があると感じたことを覚えている。
実は、サポートしているふりをして
相手が本来持っているエネルギーをチューチューすいとる寄生虫になってしまう可能性がある。
しかも、相手が自立すると、自分の存在価値がなくなるので
一生懸命お世話(ケアの必要のない相手への過度なケア)することで
無意識に相手の力を奪っている。
とくに、自分自身がアルコール依存症などの病気を持つ人たちに
生活保護のケースワーカーとして働いていた時に、
そんな失敗をよくしていたと思う。

しかし、みなさん、ふと見ると日常のあらゆるところに、
そんな関係は見られないだろうか。
親と子
障がい者と支援者
政治と市民
etc。。。。。。

今までにない、新しい対等な関係性を地域の現実にすることも
私の大きな志事の一つだ。
私が、北海道障がい者条例においても、ガン対策条例についても、いじめ防止条例についても、こだわり続けた「当事者主体」の原点がそこにある。
少なくとも私は誰かを支援する時、
ほんとうにそれは当事者である彼や彼女が決めたことかどうか、
自分の都合や勝手がそこに混じっていないのか
これからも、常に、自分に問いかけながら、地域の問題解決にも取り組んでいきたい。

 この記事の投稿者

広田まゆみ

北海道の自立と未来のための志事人、広田まゆみです。
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。

札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。

約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。

だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。

プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。

他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。

ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。
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