活動報告

平成25年第1回定例道議会予算特別委員会第2分科会~ 北海道教育推進計画について

2013年3月18日

北海道教育行政推進計画改定案について

教育行政執行方針として、
教育長は、「地域の子どもは地域全体で育てる」
という考えの下で前例に囚われず
効果的な施策に努めると述べられました。
現在、北海道教育推進計画が策定中と
承知しています。
そのなかで視点として不足しているもの、
より具体的に強化すべきと
私が考えるものについて、
以下、ご提案も含めお伺いし、
見解をうかがいます。

1)不登校対策などの認識について
北海道教育推進計画において、
「いじめ・不登校」というくくりで
記載があるだけで、
地域の現場で、
不登校の子どもたちの実質的な
受け皿となっているフリースクールや
自主夜間中学などに関する記載も、
子どもたちの心の浮き輪となっている
学童保育などに関しても
記載が明確に見られない。
残念ながら、
「地域の子どもは地域全体で育てる」と
言いながら、
「学校」という枠のなかからの
従来型の考え方であって、
真の意味で、
地域で子どもを育てるという考え方に
なっていないのではないでしょうか?
まず、不登校の子どもたちへの
支援の必要性や、
あるべき姿について
どのように考えているのかうかがいます。
また、フリースクールや、
自主夜間中学などのとりくみの役割や
価値についてどのように
認識しているのか改めて伺います。
私は、
「地域の子どもは地域全体で育てる」という
教育行政執行方針を具現化する意味で、
不登校の問題や、フリースクールなどについて
より明確に
北海道教育推進計画に位置づけることは
意義深いことと考えますが
見解をうかがいます。

2)特別支援教育から
インクルーシブ教育への転換について
基本方向1 視点3
施策項目3 特別支援教育の充実

障害者権利条約の批准に向けた
国内法の整備が進められている
状況を受けて、
北海道教育推進計画においても、
これまでよりも踏み込んだ形で、
特別支援教育から
インクルーシブ教育への転換について
記載されていることは評価するものです。

私自身が障害を持つ方と
短期間ですが暮らすことによって
学んだこと、
また、子どもたちがリーダーシップをとって
ルールづくりができるという前提ですが、
障がいのある子とない子が混じって
遊ぶ場をお手伝いしたときの経験から、
今、問題となっているいじめや
子どもたちの心の問題を解決する
一助になると確信しています。
本道においては、
現行の枠組みにおいても、
校長や教職員の個人的な努力で、
通常の学級に
障害のある子どもたちを受け入れている、
あるいは、
交流及び共同学習を積極的に推進する
学校や教育委員会の取り組みが
さらに広がるよう、
道教委として必要なサポートをすべきだと
考えていますが見解をうかがいます。

3)
基本方向2 視点5 施策項目10
環境教育の推進

計画においても、目標指標として、
全体計画を策定して
環境教育に取り組んでいる
小中学校の割合を、
H20年までに100パーセントと
掲げられていることは承知をしている。
ここで足りない視点は、
遊びも含めたアウトドア教育です。
北欧など学力テストの優位の各国と
北海道の教育の現状を比較したとき
遊びとアウトドア教育の
体系的なとりくみが不足しています。

?@ 子どもの遊びについて
たとえば、ニュージーランドのような
プレイセンターなどの安全な遊びの場の
保障をどのように確保すべきと
考えるか見解をうかがいます。

?A 道立青少年教育施設における
環境教育の推進について

教育推進計画のなかに、
道立青少年教育施設における
地域の自然を活かした
環境教育活動の推進は
施策の対応方向にはかかげられていますが、
目標設定を行いとりくむべきと考えますが、
見解をうかがいます。

(指摘)
今後、青少年教育施設の存在価値、
あり方についての議論も重要かと考えますので
また、改めて、
指定管理制度のあり方とあわせて
議論させていただきたいと存じます。

?B 生涯学習における
環境教育の重点化について

同じく推進計画では、
環境教育に取り組んでいる学校の割合を
目標指標として掲げられているほかに、
政策の対応方向として、
道民カレッジでの講座の提供と
記載されていることは承知しています。

そもそも、私は、環境教育、
とりわけ、アウトドアの自然環境教育を、
北海道の生涯学習の柱、
重点として特化すべきと考えますが、
見解をうかがいます。

?C 環境教育に関する人材育成について

北海道らしさを追求し、
NPO・大学などと連携した
環境教育リーダーの養成のしくみを、
学齢前の子どもから
質の高いアウトドアガイドの養成など
若者の雇用おこしにまでつながるよう、
総合的・体系的な
人材育成が必要と考えますが
見解をうかがいます。

4)食育の推進

基本方向4 視点2 施策項目17

?@ 農業体験活動などの強化について
栄養教諭が中核となった学校における
食育の推進や、
学校給食の充実を掲げられています。
農作業体験や漁業体験などの
促進が記載されていますが、
具体的目標設定を含め、
取り組みを強化すべきと考えます。
見解を伺います。

また、空きスペースなどを活用した
学校農園などの計画的な設置も含め、
より北海道らしい食育の推進について、
具体的目標設定を含め検討すべきと
考えますが、見解をうかがいます。

?A 学校給食の意義と現状の課題について

TPP交渉参加の動きも含め、
グローバリズムの弊害を
ただ指摘するだけではなく、
北海道の強みを活かした
新たな食育の重要性が高まっています。
アメリカ政府や農業団体が、
日本における学校給食や
伊勢湾台風の際の食糧支援をきっかけに
日本の食文化を、いわば、
アメリカ農産物の消費地として
変えてきた成果を、国策として
南米や、
中国などのアジア諸国にも
応用していることを
国内用の宣伝映画として
NHKの番組をとおして、
私もそれを拝見しました。

米が主食ではなかった国が
米を
豆乳の国が牛乳の国へと
学校給食をとおして
変えられていく様子が描かれています。

改めて、
学校給食の意義と現状の課題について
どのようにとらえているのかうかがいます。

また、昨今、効率化の観点から、
センター方式などへの移行が
進められてきた。
私は、食育の観点から、
自校式の方が望ましいと考えるが、
道としては、
どのようにとらえているのか
うかがいます。

?B学校給食における食育の推進について

米飯給食も3回と増え、
道産食材の購入状況も
購入額に占める割合が、
H21年に71.3%に達するなどの
成果が公表されている一方で、
生産者の顔が見える地場の野菜や、
手作りの食材を提供しきれていない
現状があるのも事実である。
私としては、食材の調達は、
栄養教諭が任される場合が多く、
栄養教諭が多忙な場合など、
食材の吟味に余裕がない
場合も多いと仄聞している。

栄養教諭、栄養士の配置状況と、
食育に関しての人材育成について
どのようにとりくんでいるのか
伺います。

また、地場産品の活用には、
学校給食会をとおした調達の方法に
問題があると指摘する方もあるが、
道としては、
どんな課題があると認識し、
どのように取り組むべきと考えるか
見解をうかがいます。

私としては、道産食材の購入状況が、
米飯、パンなどを中心に7割を、
すでに超えたのに、
H29年度の設置目標も75%と、
あまり高い設定がされていない。

おおまかな道産品というくくりではなく、
地場産品、より顔の見える
食材の購入状況の割合を
目標値として設定してはいかがか、
見解をうかがいます。

?C学校教育における食育について

食育の観点から
学校給食のとりくみ事例を取り寄せたときに、
ご当地カレー給食という事例があり、
私は軽い衝撃を受けた。
今、北海道の観光振興施策や
まちづくりを検証したとき
例えば、都会の人が来たときに
すぐそこにあるとれたての
スイカやトマトではなく
わざわざ、コンビニに行って
清涼飲料水やケーキを
「おもてなし」として用意してしまう。
こうした意識、行動様式を
私たち北海道人が
払拭すべきであることが
最重要課題と考えている。
それがなければ、
六次産業化や
付加価値向上とのろしをあげても
地元の価値を誇りに思う
人材育成が基本になければ
ただの上滑りなアドバルーンに
終わってしまう。

地域の文化や歴史に触れながら、
昔ながらの郷土料理や、
地元の食材に触れる、
命をいただいて生きることを
学ぶということが、
学校給食をとおした
食育の根幹ではないかと考えますが、
道の見解を伺います。

?D学びの成果の活用について

道が生涯学習の目玉として
掲げてきた「ほっかいどう学」が
座学を超え、
シニア世代がサービスの受け手から
担い手になる実践の場として、
学校給食を活用した
食育に取り組むことは
有意義であると考えるが、
見解をうかがいます。

5)生涯学習のあり方について

基本的には
私は生涯学習本部が
今のまま変わらなければ
不必要と考える立場で
質疑をさせていただいてきました。

今回の推進計画においても
生涯学習の指標が相変わらず、
総花的な講座数、
受身の受講者数を目標指標としていることが
非常に残念です。
みなさん、現場の方は
非常にまじめに問題に対応されようと
していることはわかりますが、
申し訳ないのですが
視野がせまくて
非常に息苦しい感じがします。

もっと
地域の問題解決の主人公としての
道民の意識醸成や
参加を展望しての
生涯学習があります。

まず、テーマについては、
環境や、
食育などにテーマをしぼっての
講座数や実践数、リーダー養成の
指標とすべきと考えますが
見解を伺います。

また、
申し訳ないのですが、
こうした総花的な受身の学習、
しかも、受益者の多くがシニア世代という
生涯学習が支援を受けて
フリースクールや、
自主夜間中学など、
不登校の子どもたちや学習を
どうしても受けられなった人たちの
学びの場が
道の教育政策の枠外におかれていることに
納得いかない。

最低限、生涯学習のなかにでも、
位置づけが必要ではないかと
考えますが
再度、見解をうかがいます。

6)芸術文化活動の推進について
入館者数だけではなく、
サポータ数など
支援の側にまわる人たちの数も
それこそ、生涯学習と関連して、
目標設定すべきと考えるが
見解を伺います。

7)文化財の保存・活用
文化財の保存活用を推進する立場で、
現在の、赤レンガの改修、
利活用の検討の重要性について
どのように認識し
とりくむ考えかうかがいます。

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