10月3日 北方領土問題特別調査委員会~隣接地域の振興のあり方について
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北方四島隣接地域の振興のあり方について
北方領土対策特別委員会には、3回目の所属になります。
先月末に、久しぶりに、北方領土対策特別委員会の公式な訪問調査で
北方四島に隣接する根室市、別海町、標津町、羅臼町、中標津町に
おじゃましました。
ここでのヒヤリング結果や、
私自身が、文化資本や自然資本の観点から
当該地域で学んできたこと、感じてきたことをもとに
北方四島隣接地域のあり方について
質問しました。
道議会には、年4回の定例議会があります。
その年4回の定例議会で、本会議、予算特別委員会で、
予算審議などが行われます。
本会議では、知事に対し、道政全般にわたって
一般質問という形で質問をすることができます。
9月24日の一般質問でも、北方四島隣接地域のあり方について
知事に質問しました。
こちらが、一般質問の開催状況です。
↓
毎月1回開かれるのが常任委員会と特別委員会です
北海道議会の場合は、毎月1回、一斉に、常任委員会、特別委員会が
開催されます。
その他に、定例議会が開催される時には、開会日前に前日委員会、
閉会予定日前に終日委員会として、各常任、特別委員会が招集されます。
私は、今期は、環境生活常任委員会、北方領土対策特別委員会に
所属しています。
一般質問でもとりあげた「北方領土隣接地域の振興のあり方」について
終日委員会でも質問させていただきました。
その質問原稿を皆さんに共有させていただきます。
※答弁内容も含めた開催状況結果は、また後日。
10月3日 北方領土対策特別委員会の質問概要です
文化振興的視点について
一般質問では、大きく、日露の文化交流に関してのご答弁を
いただいたところですが、
隣接地域の振興に関して、文化振興の側面からの支援に関して、
より具体に見解をうかがいます。
残念ながら、令和元年度においても、
標津町を中心として根室市,別海町,中標津町,羅臼町が申請した
日本遺産の申請が採択されなかった。
日本遺産は、文化庁が認定した、地域の歴史的魅力や特色を通じて
日本の文化・伝統を語るストーリーを持つエリアが選定されるもの。
各地域の魅力溢れる有形・無形の文化財群を、地域が主体となって整備活用し、
国内外へ発信することで地域活性化を図ることを目的としたものである。
私は、従前から、北方領土返還運動に際し、政治的な背景だけではなく、
より、民衆の歴史、暮らしの大きな歴史の流れの中に、日露の交流や、戦争、不法占拠、
そして、その犠牲になった元島民をはじめとする隣接地域の辛い体験などが
表現、継承されることがより有効であると考え、
この委員会でも質問させていただいことがあります。
振興計画の中には、文化振興的な視点も見られるところではあるが、
今後、隣接地域の振興を着実に行って行くためには、
基幹産業である水産業などに対する支援に加え、
文化振興に関する取り組みの強化が重要と考えます。
道として、どのようにとりくむ考えかをうかがいます。
老朽化した標津町の啓発施設について
標津町の啓発施設はかなり老朽化しています。
外務省の補助金で建設し、その維持管理は、市町村自治体に任されていることは承知をしています。
現地では、振興局長からも説明を受けたところであるが、
道としては、今後、啓発施設の必要性をどのように認識し、
どのように対応していく考えかうかがいます。
世界自然遺産との関連(世界遺産平和公園)について
北方四島隣接地域は、世界自然遺産の当該地域でもあり、
自然遺産の隣接地域でもあります。
しかし、振興計画には、自然遺産につながる地域であることへの言及が
ほとんどないのは残念であります。
8月の隣接地域の訪問調査において、現地の側からも、
世界自然遺産登録に関してのご意見もあったところです。
2005年に世界遺産登録に関して国際自然保護連合(IUCN)がまとめた評価書において
「知床と近隣の諸島(北方四島)には環境や生態系に類似性が認められる」こと、
「関係国が遺産の保護推進に合意できれば
『世界遺産平和公園』(World Heritage Peace Park)として発展させる」
という可能性について言及されていました。
海洋資源の保護のために、あるいは活用のために、
これは非常に有効なことではないでしょうか?
今はビザなしで交流している程度で、一緒になって保全をしたり管理したりできない状況、
ましてや、具体的な調査さえもできていない状況です。
共同経済活動がスタートした今、自然遺産に関しても、
当面共同管理のような形でも良いから、
一体として管理することができればかなり前進ではないでしょうか?
共同経済活動の出発点となる安倍・プーチン両首脳による合意には
「共同経済活動の調整に関する合意も、実施も平和条約に関する
日本及びロシアの立場を害するものではない」としています。
それを待つまでもなく、世界遺産条約では、
「2つ以上の国が、主権または管轄権を主張している領域内に存在する物件の登録は、
紛争当事国の権利に影響を及ぼすものではない」としています。
つまり、「領土問題など係争地であっても当事国が合意すれば
自然遺産登録は可能でそれは当事国の主張に影響を及ぼさない」
ということです。
この2005年の調査報告以降、道として、その意義をどのように認識し、
どのように対応してきたかうかがうとともに、
共同経済活動がスタートした今、
改めて、その合意や条約に立脚して、
新たな観点で、隣接地域の振興に関し、
考えていく必要があると考えますが、見解をうかがいます。
再生可能エネルギーの取り組みなどについて
羅臼町においては、地熱発電など
再生可能エネルギーのとりくみも進められていると聞くが、
地熱利用も含めた再生可能エネルギー推進への支援策は、
振興計画にはどのように位置づけられているのかうかがいます。
また、現在、スマート農業が盛んに取りざたされているが、
いわゆるスマート水産業に関してはどうなのだろうか?
中央政府が、集積されたデータの活用による生産・流通の効率化など
を進めており、また、九州などを中心に、
さまざまな実験などが行われていると聞きます。
自然遺産を有する本道とりわけ、隣接地域においては、
環境に優しく持続的な漁業の実現に向けた独自の取り組みが必要ではないかと考える。
振興計画において、スマート水産業や環境に配慮した漁業に振興などに関しては
取り上げられているのかどうか、さらに、今後どのようにとりくむ考えかうかがいます。
振興計画の見直しについて
8期目の振興計画が、昨年からスタートしたと承知をしていますが、
この計画策定時には、共同経済活動がスタートしていなかった。
したがって、振興計画には、共同経済活動に関して具体的には、
盛り込まれていないのではないでしょうか?
現振興計画における共同経済活動の位置づけを確認するとともに、
今後の共同経済活動の方向性などについて、
道としてどのように情報を把握しているのかうかがいます。
また、今後の見直しの必要性についてどのように認識しているのか
うかがいます。
以上、長文で恐縮でしたが、まずは、質問内容のみ、
皆さんに情報共有いたしました。
この種の情報の共有のしかた、見せ方、伝え方には
もう一工夫も二工夫も必要とは存じますが、
今後ともよろしくお願いいたします。
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この記事の投稿者
広田まゆみ
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。
札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。
約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。
だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。
プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。
他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。
ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。