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遺伝子に優劣なんてない!あなたはどう思いますか?~(札幌手話通訳問題研究会に入会しました)

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みなさん、こんばんは。お正月三が日は、いかがお過ごしでしたか?選挙イヤーでもある今年、焦るような気持ちもありつつも、充実した新年を迎えております。

さて、本日のブログは、ひろまる通信(私の道政だより)の新年号にも書きましたが、私は、遺伝子に優劣なんてないと思っています。あるとしても、それは、すべて必要があって生まれてくるものではないでしょうか?昨年末の北海道内で明るみになった人権侵害の事案から、改めて、「優生思想」について考える機会がありました。そのことを書きたいと思います。

西興部の事件について知的障がいの当事者団体ピープルファーストが出した声明文

遺伝子に優劣なんてない!~あなたはどう思いますか?

西興部、江差の事件の根に旧優生保護法の問題がある

 

昨年12月26日、札幌手話通訳問題研究会の特別例会に参加し、入会させていただきました。ずっと、ご案内いただいていて日程があわなかったのですが、昨年のうちにお約束が果たせてよかったです。

一方、この日の特別例会のテーマは、私にとっても、重い責任を感じる中身でした。2022年に起こっているとは信じ難い人権侵害の事案が、西興部村、そして、江差町と、北海道内で立て続けに明るみになりました。それぞれの詳しい状況は、道の調査結果を待って、改めて報告したいと思います。今回のテーマは、その根っこにある旧優生保護法によって進められた北海道内における強制不妊手術についてでした。

 

現在、強制不妊手術の責任を国に求める国家賠償請求訴訟を当事者の小島喜久夫さんとともにたたかっている北海道合同法律事務所の小野寺信勝弁護士から、優生保護法の成立過程から廃止にいたるまでの経緯を含めて、お話がありました。その後の新聞報道によると、強制不妊手術を受けた札幌市北区の小島喜久夫さんの裁判の判決期日が3月16日に確定したそうです。傍聴など、できる応援を可能な限りしたいと思います。

 

 

1996年に優生保護法が母体保護法に改められました。現在、札幌市在住の安積遊歩さんが、カイロの世界会議で日本の現状を発言したことがきっかけになりました。それまでに、全国で旧優生保護法に基づいて行われた強制不妊手術は約16,500件。そのうち、北海道が、全国最多の2,593件です。2番目の宮城県が1,406件なので、異常に高い数値です。その時の北海道庁はどのように意思決定をし、動いたのか。問題意識はありつつも、ある意味で、過去に起こったこととして、深い調査をしてこなかったことを反省しています。ここをしっかり総括しないと、同じ事件が繰り返されるのではないかと危惧しています。

 

 

旧優性保護法は、戦前ではなく、戦後の日本国憲法のもとで国会の議決を経て成立した法律に基づき、北海道庁は、障害児施設へ優生手術を推奨しました。「不幸なこどもを産まない道民運動」も展開されていたそうです。精神医療の分野でも、「カッコーの巣の上で」という映画をご存知の方もいらっしゃると思いますが、「ロボトミー手術」などが当時の北海道においても推奨されていたようです。行政も、医療福祉の現場も、もう一度、旧優生保護法、優性思想について学ぶ必要がありそうです。

 

 

旧優生保護法による強制不妊手術を受けた人には、約300万程度の一時金が支払いをされる法律が成立しており、その締め切りが2024年の4月23日です。弁護士会などは、この法律に反対しています。なぜなら、もし、健常といわれる人が、交通事故などで生殖機能を失ったら、少なくとも3,000万円が出ることを考えたら、あまりにも一時金の額が低額すぎるというのがその理由です。また、個人情報保護を理由に、当事者からの申し立てを待つという姿勢です。

手話言語条例の制定以降、北海道議会にも手話に親しむ北海道議会議員は増えました。楽しく手話を学ぶと同時に、「聞こえない」ことによって、社会の側にある壁や差別、偏見の実態や、歴史、そして、優生思想にもしっかり向き合って行かなければならないと思いました。

遺伝子に優劣はありません。全て必要があってこの世に生まれてきたものだと私は思います。それを実感できる北海道にしたいです。今年のテーマのひとつです。

 

 この記事の投稿者

広田まゆみ

北海道の自立と未来のための志事人、広田まゆみです。
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。

札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。

約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。

だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。

プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。

他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。

ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。
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