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誰かの支えに~フルサトをつくる、ナリワイをつくる

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一昨日、インターンシップの大学生といっしょに、労働問題について学んだ。大学生の希望によるものだったが、改めて、私自身が大学生だった約30年前と比 較すると、正規職員として雇用される道は非常に厳しい現実を、データからも、また、実際の当事者の不安からも目の当たりにした。
そうした現実をふまえながらも、私の中ではリフレインのように、いわゆる大企業、有名企業に雇用されることを前提とした人材育成や今の考え方で良いのかという問いかけが頭の中をめぐっている。
若者の労働問題は、日本だけではなく、世界的な課題でもある。
先日、アメリカの起業家教育を行うNGOの講演を先日聞く機会があった。
「日本の過去20年の雇用の状況を見ると、従前からある企業において、倒産や解雇・リストラによって、約20000人の雇用が失われているのに対し、20 年以内に起業した企業において、約30000人の雇用が生まれている。今、10歳の子どもたちは大人になる時に、現在、存在していない企業に雇用される か、 自らが社会に必要なサービスを提供するなど、新たに起業をしないかぎり、若者の雇用問題は解決しない」との指摘であった。そのなかで、日本の起業率、とく に北海道の起業率の低さは深刻であるとも言える。つまり、新たな企業がない限り、新たな雇用は生まれない。

もう少し前なら、何の迷いもなく、大学生たちに、雇用を前提とせず、自ら業をおこす選択肢もあることを伝えたと思うが、今は少し迷う。
生き方、働き方のせいではなく、私自身の準備不足なのだが、いわゆる老後を考えた時、自由な生き方、働き方をしてきた結果、国民年金だけでは心もとなく、慌てて準備をしているが、自分の現在の活動を抑制することもままならず、非常に厳しい状況だ。

最近、フルサトをつくる、ナリワイをつくるという本に出会う。
今、人口減少のなかで、地域においては移住定住が重要なポイントになると思う。私が北海道に移住してきてほしいのは、まさに、こうしたフルサトを、ナリワイを自らつくる人たちだ。
ただ、人は確実に老い、時には病にもなる。その時に、どう支え合うべきなのか、そのことを踏まえて、改めてこの本をしっかり読んでみたい。
残念ながら、まだ、この国は、多様な生き方、働き方を支える、あるいは前提とする社会保障制度にはなっていない。どこかに生涯雇用されるという、しかも、 女性は結婚を前提とした形で組み立てられている。それなのに、雇用の規制緩和だけは、どんどん進んでいる。おそらく、社会保障制度の転換は、容易ではな い。一部は多様な生き方、働き方を容認すると、伝統的な「家族」を壊すことになると論じる人もいるが、これからの家族のあり方も大きく変わっていき、従来 の地縁、血縁ではなく、新たな社会的選択縁とも言われるような支えあいが必要だというのが私の持論でもある。
私自身がしっかり生きること、描いたことをしっかり形にすることで、最期まで、若い人たちに、多様な生き方、働き方を自信をもってすすめられる自分でいられることを願っている。

 この記事の投稿者

広田まゆみ

北海道の自立と未来のための志事人、広田まゆみです。
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。

札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。

約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。

だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。

プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。

他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。

ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。
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