知ってましたか?やさしい日本語プロジェクト~北海道美唄市地域おこし協力隊ジェイムズさんの挑戦
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folder 広田まゆみのイノベーション北海道, 活動報告(地域活動・日常活動), 多文化共生, ひろまる交流録
こんばんは。
地域の未来をデザインする
社会企業家的地方議員を100名誕生させたい
北海道議会議員の広田まゆみです。
「やさしい日本語」プロジェクトを、ご存じですか?
昨日10月7日は、美唄市の地域おこし協力隊員
ジェイムズマッキンタイアさんが企画する
オンラインサロンに参加しました。
先日、私のラジオ番組にて
「やさしい日本語プロジェクト」について
紹介してくださったご縁です。
あなたにとって、多文化共生とは何ですか?ー9月の「イノベーション北海道」テーマは「多文化共生」 | 北海道議会議員 広田まゆみ公式ブログ (hiromaru.jp)
毎月2回、ジェイムズさんが、全国各地で活躍している
ゲストを迎えて、多文化共生などをテーマに
「日本語」でコミュニケーションします。
昨日は、ジェイムズさんと同じように
宮古市地域おこし協力隊で活躍する魏芳芳さんがゲスト。
宮古市の国際交流の活動や、
ご自身が担当されている「みちのく潮風トレイル」について
紹介してくださって、とても興味深かったです。
おそらく多様な国籍の方が参加していますが、
すべて日本語でコミュニケーションです。
質疑応答も、できるだけ
「やさしい日本語」になるよう
気をつけました。
なぜ、「やさしい日本語」プロジェクトが必要なのか
日本に住む外国人が英語が話せるとは限らない
外国人の方と会話するとき、
言葉の壁、特に、「『英語』ができなきゃ」と思いがちですが、
生活のための日本語に関する調査によると、
「日常生活に困らない言語」を「日本語」とした外国人は約63%に上り、
「英語」と答えた外国人の44%を大きく上回っています。
また、法務省による調査でも、
日本語で会話ができると答えた外国人は8割を超えています。
日本に住む外国人が日常的に希望するコミュニケーションは、
もちろん、英語や、母国語の翻訳や通訳も必要ですが
「やさしい日本語」がトップです。
災害対応からはじまり、今後は観光にも活用が期待
やさしい日本語の必要性が注目されたきっかけは
1995年の阪神淡路大震災です。
避難情報などが的確に伝わらなかった反省から注目されました。
その後、2016年ごろから、柳川市などを中心に
「やさしい日本語ツーリズム」などの新たな動きがはじまりました。
そして、2020年8月に、文化庁が
を発表しました。
近年では、災害、観光だけではなく、
日常生活のなかで必要なルール(例えばゴミ出しなど)の説明や
役所の手続きの書類なども
「やさしい日本語」を使うことが求められています。
外国人のためだけではなく、
私たち日本人にとっても、必要な視点ですよね。
北海道内のとりくみ~札幌国際プラザ/北海道観光振興機構/美唄市
札幌国際プラザ
参考事例① 災害時における「やさしい日本語の作り方」
~ 札幌国際プラザ サイトから一部転載して引用
①1つの文を短くし,簡単な構造にする。
②ふりがなをふる、文節で区切って余白を入れ「分かち書き」にする。
例:「地震の揺れで壁に亀裂が入ったりしている建物
⇒「地震 で壊 れた建物 」③難しい言葉は、簡単な言葉に言い換える。
例:避難所⇒にげるところ
④文末はなるべく「です」「ます」「してください」形に統一する。
⑤カタカナ外来語やローマ字は避ける。
⑥擬態語(「ぐちゃぐちゃ」「こっそり」、など)は使わない。
北海道観光振興機構
観光面でも、北海道観光振興機構から
「やさしい日本語ハンドブック」が発行されています。
美唄市
地域おこし協力隊のジェイムズ・マッキンタイアさんが
コロナ禍のなか、イベントなどができないため
オンラインで発信を続けています。
『やさしい日本語』のもつ可能性~言葉の壁を超える勇気と価値
10月8日のオンラインサロンでは
ジェイムズさんからの「やさしい日本語」についての簡単な説明と
観光の現場でどう活用するのか、提案もありました。
『やさしい日本語』とは、
外国人にとっては、難しい単語や言い回しを省いた
やさしい日本語であり、
日本人にとっては、言葉の壁を越えて
思いやりをもってコミュニケーションする
大切な道具になります。
観光としてのやさしい日本語は
日本人の側の精神的、経済的負担を
減らしていくこともメリットの一つだそうです。
ジェイムズさんの言葉を借りると
「日本語を商品化する」こともポイントだとか。
日本語を話せる外国人にとっては、
日本語を使って、地元の人との会話から得る喜びがあり
日本語で気さくにコミュニケーションできることを期待して
観光地を選ぶこともありうるというのが
ジェイムズさんの考えです。
日本語が話せる外国人というターゲットに限定することで
訪れる外国人にとっては、魅力ある
受け入れる側の日本人にとっては負担が少ない
観光地になりうるという視点に、ハッとさせられました。
私たちは、インバウンド、外からやってくる
外国人の方に向けて
観光政策なども推進していますが、
コロナ禍においても、
日本に在住、定住している外国人のみなさんのことは
あまり考えていません。
コロナ禍で、国境を越えた交流が
これからも限定されそうな今だからこそ
日本語教育支援や、やさしい日本語プロジェクトを通して
今、住んでいる外国人のみなさんの力を借りて
北海道の観光地の磨き上げを図るなどが
重要かもしれません。
いろんな気づきをいただいて
有意義な時間でした。
ジェイムズさん、ありがとうございました。
やさしい日本語オンラインサロンに
参加ご希望の方は、
ジェイムズさんまでお問い合わせくださいね。
Jimmy.mcintyre5@gmail.com
こちらは、先日、ジェイムズさんのインタビューです。
是非、ご視聴、登録よろしくお願いいたします。
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この記事の投稿者
広田まゆみ
函館生まれ札幌育ち。現在は、白石区在住で、北海道議会議員として活動中。
札幌市立向陵中、札幌西高、北海道大学を卒業後、北海道庁職員として、日高管内浦河町で生活保護のケースワーカーが最初の仕事です。
その後、労働組合の女性部長なども経験し、自分探しが高じて、11年務めた道庁を退職。
空知管内の雨竜町に移住します。
約8年、農家民泊や、農作業ボランティアのコーディネートなど都市と農村の交流を推進するNPO活動に従事した後、道庁の労働組合時代のご縁で、政治の道を選びました。
だいたい10年ごとに大きな転機があった私ですが
これからの人生の時間は、社会企業家的地方議員を100人つくることをはじめ、こどもたち、若い人たちを応援することに集中したいと思っています。
プライベートでは、気ままなひとり暮らしを満喫中。
大の温泉、銭湯好き。
チャンスがあれば、エネルギー独立型のエコ銭湯を経営してみたい。
完全なワーカホリック、働きすぎ人間ではありますが、最近は、ヨガにはまっています。
地域のヨガサークルで週1回教えられるような70歳になってたら嬉しいですね。
他には、着物、ヨガ、旅、ハガキ絵、「館」めぐり、そして、やっぱり、北海道の未来のために働くことが大好きです。
ドラッカー読書会FT。91期エクスマ塾生。